分析化学I過去問解答

問題1
(1)蛍光検出器、共役度が大きくなれば蛍光性が大きくなるから。
(2)ベンゼン、ナフタレン、アントラセン
 逆相高速液体クロマトグラフィーでは原則として疎水性が高いほど遅れて溶出するから。
(3)アントラセン (3-0.8)/0.8=2.75
 ベンゼン (2-0.8)/0.8=1.5
 ナフタレン (2.3-0.8)/0.8=1.875

問題2
1、熱伝導 2、感度 3、Gの電位 4、水素炎イオン化 5、有機化合物 6、水素
7、炭素イオン 8、炭素原子 9、電子捕獲型 10、電子親和力 11、遅 12、減少

問題3
 式に代入していくと
 pH=4.01+0.029×F/(RTln10)=4.5
 (F=96485 R=8.314)

問題4
 キャピラリーゾーン電気泳動はキャピラリー内に緩衝液を満たし、イオン性
 物質を分離する手法である。キャピラリー内壁のシラノール基が緩衝液のp
 Hにより一部解離し、電気二重層を形成する。そこに電圧を印化すると内壁
 付近の陽イオンは陰極の方へ移動する。これにより干渉溶液全体が陰極の方
 へ流れる。この電気浸透流とイオン性物質の有する電気泳動の現象を利用し
 て、イオン性物質を分離する。したがって、原理的に中性物質の分離は不可
 能である。
 ミセル動電クロマトグラフィーは緩衝液に界面活性剤を添加して電気泳動を
 行う手法である。界面活性剤に硫酸ドデシルナトリウムのような陰イオンを
 用いることによりミセルは負電荷を持つので、電気泳動により陽極方向へ移
 動するが緩衝液全体は電気浸透流により陰極方向へ移動する。一般にミセル
 の移動度より電気浸透流の方が速いのでミセルも緩やかな速度で陰極方向へ
 移動する。ここで試料がミセルに取り込まれる度合いによってその移動速度
 が異なる。これにより中性分子でもミセルへの分配係数の違いで分離可能と
 なる。

問題5
(1)ε=A/(l×c)より
 pH7の時 ε=0.2×10^5
(2)HA → H+ + A-
 pKa=pH-log[A-]/[HA]でpKaは求められる。
 標準添加法によって[A-]がわかれば、正確なpKaが求まる。
 
作成 稲葉 間違いを見つけたらg040422@mail.ecc.u-tokyo.ac.jpにメールして下さい。