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屋久島夏紀行私の場合はこんな感じだ。 私はユースホステルの会員なのだが、いつも送られてくるユースホステル新聞のツアー情報の中に、ひときわ目をひくツアーがあるのだ。朝4時出発で、縄文杉という杉の巨木へ9時間かけて歩くという、明らかにチキンを拒絶するツアー内容である(登山としてはごく普通のコースなんだけれど)。これを目にするたびに、一度は行ってみたいという思いを新たにしてきたものだ。 そして縄文杉へのトレッキングは、20km近い行程の大半が森林鉄道のトロッコが通る線路を歩くステキなコースと聞いて、いてもたってもいられなくなった。公然とできるスタンドバイミーごっこだ。やらないわけにはいかない。 そして、自転車好きにたまらないのが島一周105kmのショートツーリング。海を望みながらのアップダウンと山深い林道をつないでの周回、魅力的ではないか。 というわけで、研究室の夏休み1週間を利用して屋久島へ行くことにした。今回は休みが貴重なので、あまり他の部分で現を抜かしている暇はない。
8/15-16 フェリー→鉄道で鹿児島へ…他の部分で現を抜かしている暇はないんだがなぁ、と言いつつ、東京でも羽田でもなく川崎へ向かう私。ま、行き帰り飛行機使う金はないし、やっぱり経路を楽しむ主義は捨てられない(笑)。
駅で夏の某イベント帰りのYukikaze氏と合流。私は行ったこともないのでよく知らないが、今日は寒い雨の中並び続けて大変だったんだってさ。さすがお盆の中日だけあって港への産業道路はがらがらであった。バスが予定より15分も早く着いた。
マリンエキスプレスはフェリーの中ではだいぶ高い部類に入る。沖縄航路とせいぜい3000円程度しか違わない料金で九州までしかいかないのだ、高いよな。しかし高いだけのことはあった。風呂は湯船が3つちゃんと湯で満たされており、サウナもある。船室も広々(ま、これは経営上問題あるけど)、食堂の朝食は800円でバイキングが山ほど食べられたらしい。
日向市の港は小さい印象だった。荷役作業をしている様子がなかったような気がした。マリンエキスプレスはコンテナの輸送などはしないんだろうか。
明日の朝鹿児島から屋久島へフェリーで渡るためには、今日のうちに鹿児島港の近くまで移動しておかなければならない。ここは宮崎の手前。18時の各駅停車から乗り継げば鹿児島に最終の23:27着で到達できる。 青春18きっぷに印をもらおうとしたら、駅のではなく適当な事務用の日付印を押された。来た817系2連は満員。リニア実験線などを眺めつつ、宮崎を目指す。このあたりの日豊本線は各駅停車でも110km/hを出す。19:10宮崎到着。2面あるホームにキヨスクがひとつもなく、広告もほとんどない。駅を出ても殺風景でびっくりした。鳥取駅といい勝負である。次の鹿児島中央行きが出るまでに1時間以上あったので、駅の近くで見つけた「ポムの城(き)」へ。「ポムの樹(き)」はけっこうな量のオムライスを出す店のチェーンとしてそれなりに有名なのだが、ここもその関連らしい。やはりここではLサイズを頼むのが漢(?)、ということで、明太子マヨネーズオムライスのLサイズを頼んだ。
食べ終わってから20分休み、駅へ戻る。宮崎発の475系3連がちょうど入線したところだった。各ボックスがちょうど埋まる程度に客を乗せ出発した。ここから国分までは山間の路線になる。GPSをパソコンとつなげて現在位置を見たりして遊んでいたのだが、この区間は山深いため衛星があまりよく見えなかったせいでGPSが役立たなかった。
錦江湾が見え、左の車窓が海になるとほどなく鹿児島に着いた。今日は港の近くのマンガ喫茶で一泊し、明日の早朝のフェリーに備える予定である。駅を出て、路面電車の線路に沿って市役所の方へと歩いた。22時台に路面電車は終電が終わっているので、駅の電灯も消されていた。天文館のマンガ喫茶「自遊空間」に入った。私、マンガ喫茶に入るのは今回で2回目である。前回は石垣島の、激しく品揃えの悪いところ(売りは「少年ジャンプが航空便で他の本屋より早く届く」)だった。今回はインターネットにも繋がっている。ぶろーどばんどですか(全員で8Mの回線シェアだけど…)。おーいぇー。
8/17 屋久島到着起きて天気情報をチェックしたら、台風が接近していた。おいおい…どうして俺が夏に旅行すると台風がやってくるんだ。別にネタを連れて歩いてるわけじゃないのに〜。 朝7:10にマンガ喫茶を出て、鹿児島南港へ。フェリーターミナルでlnavvlc(ほーく)氏と合流した。売店の朝食は、おにぎり1個とサンドイッチ1個しか残っていなかった。サンドイッチを確保して乗船券を買おうとしたところ「台風接近のため、引き返す可能性のある『条件付き運航』となっています」という張り紙が出ていた。うーん。これは「時化た海でさんざん揺られたあと鹿児島港へ引き返す」とかいうナイスな錦江湾クルーズになるのでちゅか?
しかし、外洋に出てからそれほど時間がかからずに着いてしまうせいか、船内放送で「揺れますのでご注意ください」と再三再四予告されたわりには大きく揺れなかった。しかし、甲板に出ると凄まじい強風であった。風で髪がなびくのは当たり前だが、今日は唇が「なびく」。風下方向に唇を持っていかれるという貴重な体験をした(笑)。 船は10分遅れで屋久島の宮之浦港に着いた。タラップの向こう側には既に100mぐらい乗る人が並んでいた。帰りも満員だろうなぁ。
さて、14:30発のバスに乗ってユースホステルまで行こう と思って店を出ようとしたら、雨がざーざー降っている。だがほどなく小康状態になったのでバス停へと急いだ。宮之浦の屋根つきバス停に逃げ込んだら、また雨足が強くなった。雲は厚いが時折陽射しが入って明るくなる。屋久島というのはどうやらこういう島らしい。いつでもふとした瞬間に雨が降り、たまに日が入る。さすが東京の4倍雨が降る島だ。考えてみれば、洋上に標高2000メートル級の山みたいな島がそびえているのだ、風が吹くだけで雨になるよな。 バスには登山装備の人が10人ぐらい乗っていた。私が座ったところから近いおじさん(またはその荷物)が、「汗をかいたあと放置して臭くなった下着」の臭気をもわーっと発生させていた。思わず「臭いのは私?」と確認してしまったよ。こっちも一昨日から同じ服だから汗臭かったかもしれない。
バスは島の集落を結び、6,70kmの長距離を走る。そして、フェリーが運んできた今日の南日本新聞の朝刊を各集落に配る役割を担っている輸送手段でもある(乗降口を開けて運転手が豪快に投げていく)。ちなみに屋久島は不意にすごい雨が降るので、運転手が道端に新聞を投げてから集落の人が回収するまでの間に雨が降って新聞がお亡くなりになったりする。実際にそういう場面を見た。
ユースに戻って風呂に入り、冷えた体を暖めたあと杉造りの食堂で飯(全部の棟が杉造りなんだけれども)。
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