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目次
はじめに〜宗谷岬→稚内
稚内→サロベツ原野→初山別
初山別→留萌→旭川
大雪山の紅葉再び
自己啓発セミナーの罠? 旭川→美瑛→富良野
富良野→狩勝峠→新得
新得→帯広→帰路、総括

9/19 旭川〜旭岳〜天人峡(バス・徒歩旅行)

4日目。地図中のコースの色は青:15km/h→赤40km/hに対応します。
4日目。地図中のコースの色は青:15km/h→赤40km/hに対応します。
目を覚ます。しばらくぼうっとして状況を確認。カーテンの向こうから差し込む陽光。…陽光? あれ? 晴れてるの? じゃあ今日は大雪山旭岳の紅葉でも見に行くか。この時期10日ぐらいしか見られない貴重なものだもんな。ちょうどいい時期に来たもんだ。たしか昨日調べたバスの時間が駅前9:10… ん? 今8:40!? やばい! ということで、5分で着替え、荷造りをして健康ランドを飛び出す。自転車を駅へと飛ばして、駅に着いたのはバスの出る3分前。どうにか間に合った〜。
平地区間はいい天気である。
平地区間はいい天気である。
さて、登山客などを乗せたバスが発車してしばらく、運転手に入電。
「旭岳ロープウェイは強風のため運転を見合わせています」
…だめじゃん。おいおい。しかし時すでに遅し。発車前に言ってくださいな。われわれは運転再開のかすかな希望を胸に山道を登っていった。 ここは去年行った銀泉台の細いダート林道などとは違い、立派な舗装二車線道路である。
いい峠道。
いい峠道。
道はどんどん標高を上げ、1000m近くまで来た。外はびゅうびゅうと風が吹き荒れ、木がしなっている。これは自転車だったら進まないぐらいの強風だなぁ。危ないな。

山頂に着くと、バス停にマタギ風のおっさん(山岳ガイドなのだろう)が、
「今日は風が強い。これから時間がたっても悪化するばっかりだ。悪いことは言わないから登山はやめて天人峡の滝を見に行きな」と「行ってはならねぇジジイ」みたいに(これ何のネタだっけ)説得していた。風速実に30m。あー。これは無理ですね。飛ばされるよこれは。素直にバスへ戻った。

バス停から山を見上げると、上のほうは真っ赤に、中腹はオレンジや黄色に美しく色づいているのが遠望できる。確かに紅葉しているな。赤いのはナナカマドだろうか。うーむ残念。

バスはいったん山を降り、向かいの山である天人峡へとまた登っていった。こちらの標高は700m程度で、風も大して強くなかった。ここは温泉郷でもあり、秘湯をたずねることもできるのである。ちなみに天人峡にはシーズンでも一日2往復しかバスが来ないので(オフシーズンだと1往復)、次のバスは4時間後の15:10だ。

さて、どこへ行こう。ここは層雲峡のような柱状節理の切り立った谷であり、滝が名物なのである。ただ滝に行くと600m程度で終わってしまうので、向かい側の山に登って谷の全景と滝、そして旭岳を眺めることに決めた。こうすると往復3kmのハイキングになる。
バス停からの景色。
バス停からの景色。
忠別川の渓流に沿った温泉郷。
忠別川の渓流に沿った温泉郷。
平日に加えてまだ紅葉もしていない、中途半端にきついハイキングなので、人はほとんど出会わない。静かにさくさくと落ち葉を踏み分けながら登っていった。自転車と違って、500m程度歩くだけで標高が150mも上がる。
紅葉の兆しが見える→
紅葉の兆しが見える→
→ところもある。
→ところもある。
バス停や温泉街は遠く眼下に消え、気がつけばがけの斜面。植生があるので大して恐怖感はないが、けっこう危ない。っていうか私、いまSPD靴なんだよね(ぉぃ。SPD靴ってのは自転車用のビンディングのある靴のこと。靴の裏に金具が出ていて、あんまり歩くのには適していない。トレッキングシューズを持って来ればよかったかなぁ。
登山道
登山道
時速2kmぐらいしか出ない、とGPSを睨みながら、500m行くと尾根筋になった。残りの1kmは尾根筋をただ歩いていくだけですみそうである。ときどき倒木がある。まだ生きている大木が何かに折られたような跡とか。これは強風のせいだろうか。しばらく展望はないが、眺望の開ける場所へとたどり着いた。向かいの谷と高さ250mぐらいの滝、その向こうに旭岳が見渡せる。紅葉が遠く望まれる。
羽衣の滝全景
羽衣の滝全景
旭岳。雲のかかったあたりが赤く色付いている
旭岳。雲のかかったあたりが赤く色付いている
しばらくストレッチなどをして足をほぐしていると、風が強くなってきた。遠くから雷の音も聞こえる。そろそろ潮時だろうか。少し急ぎ気味に下り始める。尾根筋のうちはよかったのだが、最後の下りが怖かった。何度も小石に乗ってすべり、転んだ。うーむ。これはSPD靴がいけないのか、ここ数日足を酷使して動きにくくなっているのか。どちらにしろ、細心の注意で下らないと怪我してしまう。つーか大雪山は普通に遭難者が出る山だからな(じゃあSPD靴で行くな)。ひやひやしながら温泉街へたどり着き、ホテルへ。

ここにある4軒のホテルはすべて日帰り入浴を提供しているのだが、「天人閣」というところに行ってみた。温泉は火山らしい白くにごったもの。顔を洗うと金属の香りがする。…べつに出血しているわけではない…よな。露天風呂もあり、忠別川の渓流に面した風情のあるものだった。が、ここも風呂がにごっているせいで底がぜんぜん見えない。一回転びそうになった。またこの季節、葉が落ちてきたりトンボが産卵しようとして溺死したりで、露天風呂があんまりきれいじゃない(^^。そこそこで露天風呂をあとにし、あとは屋内で楽しんだ。けっこう建物は老朽化が進んでいて、このままお湯を抜いて「廃墟です」って言われたら信じてしまいそうな感じ。
露天風呂からは忠別川の清流が見える。
露天風呂からは忠別川の清流が見える。
風呂あがりに顔を見ると明らかに若返っている気がする。ここ数日の、ストレスフリーの健康生活、毎日温泉の日々のおかげだろうか。すばらしい。なんか最近、電車で帰る途中ガラスに映った自分の顔にぞっとすることが何度かあった。いつから目の下のくまが消えなくなったんだろう。

さて、昼間からビール片手にくつろいで、バスの時刻までぼーっとしていた。バスが乗客数をしっかり数えていたのは、大雪山の遭難対策かしら。帰りのバスは隣町の道の駅どまりなので、そこからはスクールバスに乗って旭川へ向かうことになる。高校生で満員だ。先週秋田で学校帰りの女子高生の集団と列車で鉢合わせたが、なんか今日の人たちの方がみんな可愛い気がする。というか、秋田の女子高生はほぼ全員眉を剃っていて、一本ぴっと描いてあるのが怖かった。ちょっと抜くぐらいは誰でもやるだろうけど、あんなにみんな親の敵みたいに剃るかね。あれ怖いよ。
旭川駅ビル。
旭川駅ビル。
旭川に帰って自転車を出し、100円ショップで電池などを買い足した。今日はラーメンを食べに郊外のイーオンにあるラーメン街へ行くことにした。5km以上走ったころ、巨大なテーマパークのような建物が見えてくる。地方のジャスコとかイーオンとかって本当に大きいな。休日みんなが遊びに行くところですからな。3階へ上ると、なかなか手の込んだ昔の街路が作られている。ラーメン博物館とか、カレーミュージアムみたいな。各店舗のメニューを覗き込んでみたが、これがまたどれもうまそうである。まぁ、今日の朝は初山別で買わされた大福で、昼もその大福とあんドーナツ(非常食)とソーセージ(これも初山別で買った)だったので、ろくなものを食べてなかったわけですが。
なかでも一番うまそうに見えた「札幌男気流(だんきりゅう)」という男らしい店へ。中をのぞくと地元の高校生が入って食べていたので、たぶん味は間違いないのではないか。さて、注文はとんこつ醤油にあぶりチャーシューと味玉を乗せたものにした。この店はよさこいソーラン祭り?とかいうのに出ていた元ススキノのパブ経営者?が、どこかのラーメン店で1ヶ月(短!)修行した人をつれてきてはじめたとかいう話で、なんかこれだけ聞くと、なんだ、そんなネタかよという感じである。しかし食べてみると実際うまい。いや、いいんじゃないだろうか。
こんな街路がショッピングセンター内にある。
こんな街路がショッピングセンター内にある。
うむ。うまい。
うむ。うまい。
初めて行ったラーメン屋でスープもうまいので、ここは礼儀としてスープも全部飲まなければな。ご飯を注文して投入、全部おいしくいただいた。健康のこととか体重のこととか考えたらスープ全部飲むなんて論外なのであって、そんなことは分かっているのだが、しかしうまいラーメンを食ったら全部飲まないわけにはいかない。男なら半分くらいは私の言ってることを理解してくれるんだけど、女性は分かってくれませんな。いっしょにラーメンを食いに行って、スープ完食した女性は一人しか知らない(ま、そんなに女の子とラーメン食いに行かないけどさ)。しかもその人は替え玉&ご飯追加して食いきる、とかいつもやっていて太らないというすごい人だった。すばらしい漢気である。関係ないけど。

…と店員が2人やってきた。
「お客様スープ完食なさいました!! 本日17人目のスープ完食です! 完食の舞を披露させていただきます! せいやっ!!」
うはは。店が私の漢気を認めてくれたのか? そうですか、どうもありがとうございます。
こいつら、3→2階も2→1階も「どっこいしょ」って座ってたよ。(笑)
こいつら、3→2階も2→1階も「どっこいしょ」って座ってたよ。(笑)
さて、満ち足りたところで今日は漫画喫茶泊。駐輪場に屋根もあることだし、台風をやりすごしつつ帰りの航空券の予約でもしようか。

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SHIMURA Harutoki <tt67136(あっと)mail.ecc.u-tokyo.ac.jp>

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